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    知識の充電期間

    こんにちには、店主の息子です。

    前回の学会発表からおよそ1ケ月が経ちました。しないといけないこと(学会への論文投稿)が目の前に迫っているのですが、およそ3ケ月かけて書き続けてきた論文から少し離れてみようと思い、今に至っています。ただ、この(充電)期間は、現在作成中の論文を客観的に見るためでもあります。この間、何もしないことは思考を止めることになりますので、今後博士論文を書いていくなかで論じていきたい内容について、学習しています。その内容は、①自分の科学に対する姿勢を明らかにすることと、②自らが表現しようとする社会概念の議論を整理すること、これらに関する書籍や文献を渉猟することが中心です。

    ところで、大学院での研究も8年目を迎えますが、改めて、本が読めるようになってきたなという思いがあります。逆に8年前には、読もうとも思わなかった、読んでも意味が理解できなかった、すぐに挫折していた、そんな感じでしょうか。そういえば、8年前の大学院の入学式のことです。その式典のなかで、どなたのお言葉かは忘れましたが、強く記憶に残っているのが「学習の基本は本を読むこと」という言葉をいただきました。今になってやっとわかってきたように思います。学習する、研究する、本や論文を読まないと、前に進まないんですね。それは、ひとりで「あーだ、こーだ」と思いふけっても、なかなか研究が進展しないということでもあります。いつの間にか、自分の部屋に本棚が3本4本と、置き場のないぐらいの量の書籍となりました(ほとんどアマゾンの中古本ですが・・・)。そこで、研究を通じて思うこと、科学とは、知っていない自分を理解することのような気がします。さらに換言すれば、わかった気になったことを恥ずかしく思う、それに気づき、次に進んでいくことが科学のような気がします。

    また、研究の領域もどんどん広がり、今は美術の「朦朧体」に関する学習を行っています。これが、社会学や経営学とどうつながっていくのか、首をかしげる人も多いと思いますが、概念の整理をして、今後論じていきたいと思います。ちなみに、その「朦朧体」では、菱田春草や横山大観という画家が有名ですが、1つの関心からスタートした研究が、いつの間にかそんなところにも手を伸ばすことになりました。結果として、絵画好きの店主との会話が増えたことは、良かったように思います。話してみれば、店主もよく勉強しているなと感心しました。私もまだまだ、さあ、がんばりますよ。

    今日は、ここまで。