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    自己組織性に対する私見

    こんばんは。店主の息子です。

    私は、今田高俊先生が述べている「自己組織性」理論を下敷きに社会科学の研究をしているのです。その今田先生は、前回ご紹介した「サイバネティクス」のほかに「シナジェリクス」という理論を展開しています。簡単に言うと、前者は「制御」、後者は「協同」をキー概念としています。私は、後者の「協同」という言葉に人間組織を強く感じています。一つのきっかけとなったのが、今田先生が事例として取り上げていた「神戸製鋼ラグビー部」の7連覇(1988-1994)の分析です。その考察内容は、「チームのために」といった過去のチーム風土から脱却し、個人の特性を重視する風土へと転換したことが、連覇の大きな要因となったといったものです。昨年のラグビーワールドカップで流行語にもなった「ワンチーム」。これも一つの目的に向かって秩序立っていく(組織化する)イメージですが、私の視点からの両者の違いは、神戸製鋼の事例では、もともとあるもの(ルールとか風土とか)を壊すというところが協調されているところにあります。

    今日はここまで。